キミ、なっちゅをもらえるかね
2008
イラストレーターだろうが会社員だろうが、成功している人とそうでない人を分けるひとつの分類として「経営者の意識を持つもの、持たないもの」というのがあると思う。
会社員ならば仕事さえやってれば給料はもらえるけれど、経営と乖離した状態で遅くまで残業して帰る社員と自社の経営を意識した上で定時に帰る社員と、どちらが評価されるだろう。
短期的な評価では「単純に仕事量の多い」前者が勝るかもしれないけれど、長期的には後者が高い評価を得るだろう。例えばsleipnirをリリースしているfenrir & Coの就業規定には「残業禁止。限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮して下さい」とあります。これは残業代を払いたくないということではなく、経営を意識して働いて下さいということだ。
企業というのは金儲けするための組織ではあるかもしれないけれど、その目的は金儲けではない。例えば僕の会社で言えば輸入雑貨を顧客に提供し、顧客に満足を与えること。つまり社会的な「富」を生み出すことです。
経営を意識している社員は自分が「自分の時間と労働力を販売する」個人事業主であることを知っています。であるならば、会社に勤めるということは自分の労働を会社に提供して満足を得、対価として給与を受け取る行為、という風に考えるはずです。そして双方が満足して初めて、本来企業が生み出すべき「富」が生まれるのです。
顧客に商品を提供し、満足してもらう。
そのためにはまず自分という商品について目的を設定し顧客を想定し目標を定めてきっちりとマーケティングする必要があります。「自分という商材を使って何が出来るか」、「誰に」「いつ」「どんなタイミングで」「何を」「どうやって」「どれだけ」提供するか、そしてその結果としてどれだけのレスポンスを得るのか。そのレスポンスはそこまでにした労力に見合うものかも考えなければなりません。
例えばプロを目指すイラストレーターが「僕に何が出来るか」なんて考えても無駄です。以前にも書きましたが、ぺーぺーで実績もなく正体もわからないどこぞの絵描きのアイデンティティなんて見るに値しません。クライアントは彼の作品を使って何が出来るか、どんな成果が得られるか、を見ているのであって、彼のやりたいことだとか一生をかけても到達したい境地なんぞに興味はないのです。彼は「自分のイラスト販売業者」として「自分という商材を使って何が生み出せるか」についてクライアントと話し合っているのだということを理解しなくてはなりません。
つまり、自分とクライアントの間に自分という商材を置いて、「これを使って、こういうことをして、こういう成果を得ましょう。そのために何が必要ですかね」というような話をしているようなものです。
プロ志望の人と話していると「それは俺の作風(絵柄)に合わない」とか「俺のやりたいことじゃない」「俺の作品性が」とか言い始めることが多いですが、こっち側としてはそんなこと聞いても「なんだこいつと話しても時間の無駄か」と思うだけです。「自分」と「自分という資源」を分けて考えられない人間は自称アーティストにとても多いですが、そうした人種は時間を散々浪費したうえ他人からはよくわからない「俺のこだわり」みたいなのを押し付けてくることが多いように思います。そしてその俺俺タイムの間に待っている人間の貴重な時間をも浪費していることにはまったく気づいていなかったりします。
イラストレーターとはイラストを提供して顧客に(ひいては社会に)富を与えることを目的とした企業の一形態なのです。
最後にハピオエのメンバーを小さなレストランに例えてみましょうか。
ヒトミン=料理は上手だけど客の事は見えていないレストラン
まるっこ=オムライスしかないレストラン(でも美味しい)
ありこ=今作ってるレストラン(永遠に出てこない)
お粗末。
goodbrush
P.S
前回の「裁判に勝てる絵」は比喩です。
会社員ならば仕事さえやってれば給料はもらえるけれど、経営と乖離した状態で遅くまで残業して帰る社員と自社の経営を意識した上で定時に帰る社員と、どちらが評価されるだろう。
短期的な評価では「単純に仕事量の多い」前者が勝るかもしれないけれど、長期的には後者が高い評価を得るだろう。例えばsleipnirをリリースしているfenrir & Coの就業規定には「残業禁止。限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮して下さい」とあります。これは残業代を払いたくないということではなく、経営を意識して働いて下さいということだ。
企業というのは金儲けするための組織ではあるかもしれないけれど、その目的は金儲けではない。例えば僕の会社で言えば輸入雑貨を顧客に提供し、顧客に満足を与えること。つまり社会的な「富」を生み出すことです。
経営を意識している社員は自分が「自分の時間と労働力を販売する」個人事業主であることを知っています。であるならば、会社に勤めるということは自分の労働を会社に提供して満足を得、対価として給与を受け取る行為、という風に考えるはずです。そして双方が満足して初めて、本来企業が生み出すべき「富」が生まれるのです。
顧客に商品を提供し、満足してもらう。
そのためにはまず自分という商品について目的を設定し顧客を想定し目標を定めてきっちりとマーケティングする必要があります。「自分という商材を使って何が出来るか」、「誰に」「いつ」「どんなタイミングで」「何を」「どうやって」「どれだけ」提供するか、そしてその結果としてどれだけのレスポンスを得るのか。そのレスポンスはそこまでにした労力に見合うものかも考えなければなりません。
例えばプロを目指すイラストレーターが「僕に何が出来るか」なんて考えても無駄です。以前にも書きましたが、ぺーぺーで実績もなく正体もわからないどこぞの絵描きのアイデンティティなんて見るに値しません。クライアントは彼の作品を使って何が出来るか、どんな成果が得られるか、を見ているのであって、彼のやりたいことだとか一生をかけても到達したい境地なんぞに興味はないのです。彼は「自分のイラスト販売業者」として「自分という商材を使って何が生み出せるか」についてクライアントと話し合っているのだということを理解しなくてはなりません。
つまり、自分とクライアントの間に自分という商材を置いて、「これを使って、こういうことをして、こういう成果を得ましょう。そのために何が必要ですかね」というような話をしているようなものです。
プロ志望の人と話していると「それは俺の作風(絵柄)に合わない」とか「俺のやりたいことじゃない」「俺の作品性が」とか言い始めることが多いですが、こっち側としてはそんなこと聞いても「なんだこいつと話しても時間の無駄か」と思うだけです。「自分」と「自分という資源」を分けて考えられない人間は自称アーティストにとても多いですが、そうした人種は時間を散々浪費したうえ他人からはよくわからない「俺のこだわり」みたいなのを押し付けてくることが多いように思います。そしてその俺俺タイムの間に待っている人間の貴重な時間をも浪費していることにはまったく気づいていなかったりします。
イラストレーターとはイラストを提供して顧客に(ひいては社会に)富を与えることを目的とした企業の一形態なのです。
最後にハピオエのメンバーを小さなレストランに例えてみましょうか。
ヒトミン=料理は上手だけど客の事は見えていないレストラン
まるっこ=オムライスしかないレストラン(でも美味しい)
ありこ=今作ってるレストラン(永遠に出てこない)
お粗末。
goodbrush
P.S
前回の「裁判に勝てる絵」は比喩です。
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ふむ
顧客満足と利益の追求を放棄し、今、その場がトラブルなく仕事が回ることを至上命題としている経営者に振り回され、仕事の対価は毎月の給料だけ。それでも家族の生活を守るために色々我慢している会社員が回りに沢山います・・・。
経営者によって自分を売り込む方法も変えなければいけませんね。長期的に見ても残業するほど評価が上がる会社もあります。経営を意識した従業員ほど嫌われたりもする。自分の置かれた環境で最善は何か考えなければいけませんね・・・。
イラストレーターとしての自分という商品をいかに生かせるか。
今まで以上に深く考えてみよう。
経営者によって自分を売り込む方法も変えなければいけませんね。長期的に見ても残業するほど評価が上がる会社もあります。経営を意識した従業員ほど嫌われたりもする。自分の置かれた環境で最善は何か考えなければいけませんね・・・。
イラストレーターとしての自分という商品をいかに生かせるか。
今まで以上に深く考えてみよう。
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