やまいは 天下の まわりもの？

熱はセミにうつすことで８０％ほど改善したと思われる。

ねつが下がってきたので、気持ち悪さとかサムケとかを残しつつもゆっくりと風呂に浸かってみた。ぬるくもなく、熱くもない、ほどよい温度のお湯の中でじんわりと体の芯をあたためつつ本を読み、目を閉じて音を聞いたり聞かなかったりした。

３０分ほどでなんとなく体に色がもどった。温めておいた部屋できちんと体を拭き、すみやかにお布団へもどる。お布団へ戻る際は、毛布とかけぶとんの端っこうをきちんともち、その中に自分をしまいこむように入るべし。端正に横たわるべし。

部屋の中はあかるく、目を閉じてもまぶたの裏はあかるい。目をぱちくりしてみるとまぶたの裏と天井が交互にあらわれた。その点滅の間にもうひとつ、何かが見えておるような気がしていつまでもぱちくりとしとったが、そのうち飽きて目を閉じた。。

中心のほうからほこほことあたたかさが湧いてくる。普段は感じるひまもないケド、これは熱とはちがうあたたかさだ。熱の熱まみはもっと上のほうからひたひたとやってくるのだ。

ほこほこ。ひたひた。

２つのあたたかさがひたいの上あたりで混ざって、くるくると渦をまく。渦は小さなたつまきのようになって、天井のほうへゆっくりのぼっていき、消えた。

目を開けると少し楽になっておった。
よかった、とおもう。乱れたお布団をなおし、端正によこたわる。
四角くなったようなきもちになる。

ひたいの上あたりをたしかめる。
ほこほこ、ひたひた。くるくる。


あしたは、動物園にゆく予定だ。
動物を撮るのだ。いかれるかな。

＋arico.＋