へいきんだいのどこからおちる？

人生とゆうのんは　平均台の上をあるくようなもんやち。

前だけみとったら落ちんけど、横やら下やら見るようになったら　おちる。

むかあああし、ばあちゃんがゆうとった。

にんげんとの関係も平均台の上のことやちて　ばあちゃんはゆうとったなあ。

ばあちゃんがしぬ直前、まだ小学生だったアタシはばあちゃんの腕のなかで「ばあちゃん？しぬの？へいきんだいからおちるの？」とゆうたら、ばあちゃんは「ばあちゃんは平均台のはしからはしまで落ちんで歩いてきたから落ちるんやち」とゆうようなことをゆうとった。

小さい頃のアタシはばあちゃんの葬式の最中に「結局最後は落っこちてしぬのやー」とかよう思ったのを覚えておる。

アタシの足の幅よりちょいとだけはばひろの平均台は、暗闇のはてまで続いておるようで、案外すぐそこで折れたり切れたりしとるかもしれんし、それを確認しようとして視線を落としていくとそのうち足元しか見えんようになって　よこからおっこちてしぬことになるったい。

かとゆうて、前だけみててこてこあるいとってもなー　とか　おもう。
いろんなことがむつかしうて　ようわからん！

＋ありこ＋