お魚とアタシ

ワーウ！大物！

魚を焼く方法について、いろいろと考えておる。
去年の秋冬サンマモードにおける公園でのサンマ炭焼き作戦は警察官による厳重注意と近隣住民の苦情、そしてサンマ生焼けという前代未聞の失敗に終わった。

市場ではすでに冷凍サンマ以外手に入らなくなってしまった。
冬が終わり春が始まろうとしている。

サンマとアタシは冬の時代を迎え、公園ではおまわりさんが警戒している。

でかい魚をでかいまんま超でっけえ炎にかざしてじわじわと焼き、ひたひたと落ちるしるを見つめて一晩中焚き火の前で体育すわりしてたい。

でも中野の社会はそれをゆるしはしない。けっして。
電子レンジの甘いささやきに身をゆだね、カセットコンロのため息に憤りも感じず、電気ポットが出す怠惰に疑問すら感じない愚劣なる民草よ。……なにがピイラアだ馬鹿野郎！皮ってのはなぁ、包丁でむくんだよ！！！！

中華料理屋さんの厨房の火山みたいな炎が見たくて、毎日中華料理屋さんの前を通って帰っている。うちのアポロチョコみたいな炎は、お魚にとって拷問で侮辱で恥辱にちがいないのだ。もうしわけないきもちで　いっぱいだ。

＋アリコ＋